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IN CONVERSATION WITH BADBADNOTGOOD

update:18.05.07

 

 

 

 

 

2018年3月、Sound Museum Visionでのパフォーマンスのため、音楽シーンで最も才能豊かな逸材が東京に集結した。この集団の中にいたのが、ロンドンを拠点に活動するDeviationのメンバーでありDJのBenji B、そしてジャンルを超越したトロント発のインストルメンタルバンド、Badbadnotgoodである。Benjiがツアーを終えたばかりのBadbadnotgoodよりLeland、Chester、Mattyを迎え、パフォーマンスにおけるアドリブや最新のコラボレーション、更には必聴のジャズソロについて語り合う。

 

 

 

 

 

 

Interview by Benji B
BADBADNOTGOOD (Matty, Chester & Leland)

Benji: 先頃、Stüssyの呼び掛けで東京のSound Museum Visionを会場に、自分も含めてJudahやNo Vacancy Innが揃ってプレイする機会があったけど、素晴らしいトライブの集まりだったね。特別なラインナップだった。

Matty: そうだね、あの旅はヤバかった。ショーも素晴らしかったし、僕らも良い演奏ができたのは覚えてるんだけど、時差ボケがひどくて、あの夜のはっきりした記憶がないんだ。トロントを離れてメンバー同士でプレイするのも一年ぶりだったので、とても特別な旅だった。

B: ダンス的なモーメントはどのようにして生まれたの?

Leland: ベースが伴奏するピアノソロが長かったので、アレックスと自分でふざけ始めたんだ。計画的にやったわけじゃなく瞬間的に起きたことだけど、セットの流れを変えて、風変わりで面白いことができるきっかけになると思ったんだ。

B: あなたたちのプレイを見てると、お互いに視線を交わすことなく、それぞれが次に何をしようとしてるのか、完璧に把握してるよね。幾度となく頻繁に一緒にプレイすることで特別な音楽的ケミストリーが生まれるんだろうけど、どこで出会った仲間なの? Badbadnotgoodはどんな風に始まったの?

Chester: 僕たちは音楽大学で出会った仲間で、学校の教室やホールでジャムしてたのが始まりなんだ。最初は何気なくやってただけで、一緒にプレイするのを楽しんでた。でも音楽的な趣向が合ってたから、更にプレイし続けてたら、いつの間にかオンライン上でチェックされ始めて。注目されてることに凄くびっくりしたけど、退学して一緒にプレイして何ができるか、真剣に取り組むことにしたんだ。

M: 退学してからは一緒にプレイすることをフルタイムの仕事みたいに義務付けた。ほぼ毎日8時間、一緒に曲作りやプロデュース、そしてジャムしてた。

 

 

 

 

 

 

B: ご存じの通り、自分は結成当初からライブでの体験やスタジオレコーディングの体験においてもあなたたちのファンなので、この上なく嬉しいことだけど、演奏する会場のサイズ、認知度、それから1年間でやり切れるギグの数も爆発的に増えたよね。最近のツアーからハイライトを何かシェアしてもらえる?

L: 僕にとってのハイライトはマッセーホールだね。トロントの伝説的な会場でMattyと一緒にプレイできたこと。Jay Electronica、Charlotte (Day Wilson)、River Tiberと共に特別なアレンジでセットをプレイできたこと。

M: ストリングスのカルテットも参加して、上手く一緒に演奏できたんだ。自分にとってはダンフォースにて2日間連続でパフォーマンスできたことが印象に残っているよ。即興が多いから、日によってショーが変わるんだ。同じ曲でも1日目と2日目では全く違う印象だったと思う。即興には常にリスクが伴う。何らかの理由でエネルギーが変化してしまうんだ。 

B: そうだよね。でも来場者にとって毎晩違って聴こえるのは、ポジティブなことでもあると思うよ。

僕にとってのハイライトはサンフランシスコのフィルモアだね。理由は二つ、あらゆる大物アーティストがプレイしてきた伝説的な会場であるフィルモアに行くのが自分にとって初めての体験だったこと、数千人のキッズがジャズを聴きながらモッシュする様を見られたこと。OnyxやRage Against the Machineのコンサートでは見たことあるけど、ジャズソロの演奏でOdd Futureがプレイしているかのようなモッシュが起こるなんて見たことない。素晴らしかった。あなたたちのステージでのエネルギーはとても特別だ。


C: そういうことが起こるかは予測不能なんだ。先週プレイしたときは静かな曲の途中で来場者がクラウドサーフィンしていて、僕たちのステージでのプレイを必ずしも反映してるわけじゃなかったりもするけど、そういうことが起こると、とても興奮するしエネルギーが充実してるってことなのかもしれないね。

 

 

 

 

 

 

B: 東京では刺身がとびきり美味しいDinner at Kaikaya by the Seaへ行ったけど、そのときあなたたちの友達が作曲家のクレジットについて教えてくれたんだ。あなたは自分の仕事について多くを語ろうとしないけど、作曲に携わった有名な作品をいくつか明してもらえないだろうか?

M: Justin BieberとPost Maloneの楽曲”Deja Vu”を共同作曲したよ。あと僕たちでMary J. Bligeと仕事をしたこともある。Chesterは“0 to 100”のベースをプレイしたり、Rihannaの“Sex with Me”を共同作曲している。常に作曲はしてるんだけど、たまにこういうことが急に起こるんだよね。

C: 一番最近出たトラックはKali Uchisの“After the Storm”だね。去年僕らのスタジオで彼女とインストを録音した。Charlotte Day Wilsonの新しい曲にも、Jerry Paperの作品にも参加してるよ。彼の作品はもうすぐリリースされる予定だけど、凄くドープだよ。

B: それは凄い。これで色々と納得できた。あなたたちが演奏する楽器のソロを収録したアルバムでオススメを紹介してもらえる?

L: 僕はサックス奏者なので、最近は2代目のMiles Davis Quintetの話をよくする。その中でもWayne Shorterのプレイが気に入っている。最も好きなShorterのソロは“Free For All”。良い意味で彼のプレイの総決算になっている。瞬間に没頭していてアーティスティックで表現豊か。一般的にも最も素晴らしいジャズソロの一つだと思う、特にサックスに関しては。是非みんなに聴いてほしい。

B: ありがちじゃない、良いセレクションだね。


L: A Love Supremeも素晴らしいけど、ジャズにハマると最初に手にするアルバムの一つだよね。

C: いま思い付く中で最も優れたベースプレイヤーは、Bill Evans TrioにいたScott LaFaroかな。とてもユニークで相互作用的なベースプレイを堪能したいなら、”Sunday at the Village Vanguard”をチェックしてほしい。基本的にこの3人でプレイしているレコードはどれも素晴らしい。LaFaroは18歳でベースの演奏を始め、22歳でこの世を去ってしまったにも関わらず、現代でも彼のようにプレイできる人はほとんどいないんだ。

B: 驚きだね。22歳の若さで他界してしまったなんて……。

 

 

 

 

 

 

M: 自分は多くのピアノプレイヤーに影響を受けてきたけど、Bill Evans以上に影響を受けた人はいないだろう。彼とHerbie Hancockは、もしヒエラルキーが存在するなら絶対にピラミッドのトップだが、ありはしないので。”Portrait in Jazz”、”Sunday at the Village Vanguard”、それから”Explorations”は素晴らしい。これらの中からソロを選び出すのは困難だけど、”Portrait in Jazz”の“Come Rain Come Shine”はとても独創的。ジャズの伝統を受け継ぎながら、ラヴェルやドビュッシーやショパンからハーモニーを引用し、とても印象的なスタイルでプレイしている。彼は完璧な演奏者だと思う。

B: 最後に訊きたいんだけど、いま自分のホームタウンであるロンドンでは新たなジャズの熱気を感じるんだ。UKのミュージシャンをチェックすることはある?

M: 以前、君から聞いたのを覚えてるし、知り合いからもロンドンのシーンがヤバいって聞いてる。逆に誰かレコメンドしてよ、必ずチェックするから。

B: 自分はYussef DayesとMansur Brownが気に入ってる。Dayesは素晴らしいドラマーで、Brownは驚くべきギターリスト。あとはShabaka Hutchingsも勿論。若い世代もベテランもいて、更にTom SkinnerやDave Okumuみたいな人まで。いまロンドンには素晴らしいミュージシャンが沢山いて、あなたたちの音楽から凄く良い影響を受けてるんじゃないかな。あなたたちがもたらす全ての素晴らしい音楽的な貢献にお礼を言わせてほしい。

 

 

 

 

 

 

Videography & Photography by Antosh Cimoszko

 

 

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